2009/06/09
高架駅に変わってしまった帯広を通過し、厚内から海岸に出る。茫茫として何もない海岸だ。
釧路で根室行きに乗り換える。ディゼルカーがたった1両だけった。それでも特急に接続している為か、非常に混んでいた。指定席車両からユックリと乗り換えてきた乗客には座れない人も居た。
 北海道の列車の窓は2重になっている。窓が開いているように見えるが、外側の窓は閉まっている。冬になると、外側の窓の内側が凍ってしまう。宮脇さんは、氷を掻き落とすために亀の子タワシを持参していた。けれど、今はこのガラスに曇り止めのシートが張ってある。亀の子タワシでゴシゴシやると、シートがボロボロになってしまいそうだ。
北海道のローカル列車には、この他にも幾つか特徴がある。 1・エアコンが付いていない。天井に換気口がついているだけ。殆ど出番はないし、真夏でも窓を開ければ済むからなのだろう。 2.デッキが付いている。ドアを開けても、運転席と客席の間にもう一つドアがあるので、冷気が吹き込まない。その代わりなのか、運転席周りは立ち入り禁止になっている。運転席右から前方を眺めるという事ができないようになっている。 3ローカル線でお馴染みの「ドア開」のボタンが付いていない。これは意外だった。前乗り前降りになっていて、運転席横のドアしか開かない。2両、3両と繋いでも同じだ。 デッキ車でドアが2重になっている為だろうか。
 釧路と厚岸の間にある、無人駅。尾幌と書く。 JR北海道の無人駅には、駅舎として車掌車が置いてある。あんなに沢山の車掌車がどこから出てきたのかと思うが、多くの石炭列車が走っていた北海道ならではなのだろう。 煙突があるのが、いかにも北海道らしい。この駅のは非常に綺麗だが、ボロボロになって朽ち果てる寸前のものもある。
 厚岸湾の奥に厚岸湖がある。湾の奥が縊れて、海水の出入りが無くなったから湖なのだろうが、湿原のほうがピッタリする。
 落石岬が見えてくる頃、霧がかかってきた。ここでは霧は、海から風が運んでくる。太陽が出ると霧は晴れるものだが、その太陽さえ覆い隠してしまう。日照時間が短くて、作物が育たない。熊笹と背の低いエゾマツの林以外は何も見えない。
 根室の一つ手前、東根室が日本最東端の駅になっている。車掌車さえ置いていない無人駅だが、街が近いので私鉄の駅のようだ。

 根室本線終着根室駅。改札に面したホームが一面だけの淋しい終着駅だ。戦前は釧路と同じ程度の賑わいがあったという。農業に不向きな土地で、豊穣な漁場をロシアに不法占拠されて半世紀の時間が生み出した格差である。 乗客の多くは納沙布岬観光に出かけて、折り返して乗る客は私ともう1人だけだった。

釧路ラスティングホテルに投宿 大浴場有り 朝食付き4980円 余りに安いのでどんなホテルかと心配していたが、淡いピンク色のビルだった。広い大浴場には、サウナと露天風呂も付いていた。フローリングの部屋にはいると、エアコンはあるのにリモコンがない。フロントに電話しようとして、ふと窓際を見ると強制排気式の温風暖房機が置いてある。釧路はまだ冬なのだ。 朝食も美味しかった。こんな事なら、昨晩外で食べてボラれるより、ここで食うのだった。
テーマ:60歳からのJR全線完乗 - ジャンル:旅行
|