投稿日:2007-10-13 Sat

「信長の棺」「秀吉の枷」に続く、信長の遺体不明をテーマした3部作の最終作である。前作同様、面白くて一気に読んでしまった。
ラストシーンで法螺貝で「落城の譜」吹かせるという件がある。平田弘史の同名劇画を思い出す。
内容は、ほかでも紹介されているだろうから省略するが、本シリーズは作品ごとに視点が変わっている。本作品は「信長の棺」を書いたのと同一著者とは思えぬ程、歪な信長像になっている。切れ者とされた京都所司代−村井貞勝もいい加減な官僚として扱われている。普通、小説家というのは自分の描いた人物に惚れ込んでしまって、身びいきになるモノと思うが。
1930年生まれでも、この3部作がデビューときく。まだまだ、アイデアは枯渇していないはずだ。次回は、本能寺に関わった第4の人物、徳川家康の視点からの作品を期待する。本作品でも、光秀の死体は影武者か、という箇所がある。天海=明智光秀説を展開する伏線ではないだろうか。
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