DLNAネットワーク~PS3が蘇った

2012年12月31日 12:48

PS3をBDプレイヤーとして130インチプロジェクターのソースに使ってきたが、BDレコーダーがこう安くなると使い勝手の面でマイナスになってくる。そろそろ3台あるBDレコーダーの1台と入れ替えて、PS3はお蔵入りにしようと思っていた。

世間では家庭内LANで録画したコンテンツを共有するのが流行っている。ソニーのBDレコーダーの「設定」を手繰ると「ホームサーパー設定」という項目が出てきた。ものは試しとBDとPS3をLANに繋ぐと、そこは同一メーカー同士、自動でPS3のファームがバージョンアップして簡単にお互いを認識した。
たかが最高で100MのLANにハイビジョンの画像を流して、スムースに動く筈がないとタカをくくっていたが、PS3からはダイレクトにBDディスクを見るのと変わらない画質が流れていた。音もちゃんと5.1サラウンドで鳴っている。これならBDにダビングして運ぶ必要がない。

何でも試してみるモノだ。棄てる積もりのPS3が、無くてはならないプレイヤーになった。


そうなるとダイニングの42インチ液晶TVにも、LANで送りたくなってくる。
だが、DLNAはここ2~3年の間に流行ってきた規格で、6年前のモデルではどうしようもない。
しかしHDMI端子は持っているので、なんとかクライアントになってHDMI出力を出す端末はないものかと探した。

すると案外商品があって、価格も1万円程度で色々出ている。これならダメ元でもいい。
2009年の少し古いモデルだか、 I-O DATA の AV-LS700 をAmazonで買った。
それ以外にも、HDMIケーブル、LAN端子を増やすためのスイッチングハブ2台、LANケーブルを既存のものを含めて短いのにする為に6本、総てAmazonで調達したが。数千円だった。こんなに安くあがってしまっては日本の家電メーカーが淘汰されるのも無理はない。

結果は成功。ソニーのBDレコーダーAT900とAT970を両方認識した。ただ画質はPS3で再生するより落ちる。ブロックノイズは出ないが、同じフルハイビジョンでも全体に輪郭が甘く解像度が落ちているように見える。

これまでは環境(湯気でBDのピックアップがやられる)の所為で、BDブレイヤーを持ち込めず、リアルタイムにTVを見るだけだったが、これからは大画面で好きな時にドラマやドキュメンタリーが見られる。



なんかスマホを買ってから、一気にデジタル家電へのテンションが上がってきたようだ。
何かに熱中していないと、「平滑筋肉腫」が頭の中に取り憑いてしまうので、この方が助かる。



歳末風景~ちょっと鉄分

2012年12月29日 11:54

年末年始は、横浜に残って息子の面倒を見るというカミさんを、関内のホテルまで送っていった。

DSC00494s.jpg
京急に乗り継ぐべく、横浜市営地下鉄に乗る。
みなとみらい線には無かったホームドアがある。
駅名標の反対方向の次駅、伊勢佐木長者町の表示か何故か薄くなっている。


DSC00491s.jpg
ふと振り返ると、伊勢佐木長者町方面への線路が行き止まりになっている。
かってはここが終点だったのか。しかし進延するなら続けて掘ればよいのに何故放棄してあるのか。
WEBでみると、かって元町、本牧方面への延伸計画があった名残だと判った。
計画だけで終わっているので廃線跡とは言えないが、未成線の遺構にこんな大都会で出逢うとは思わなかった。


DSC00495s_20121227104215.jpg
横浜で羽田空港行きを待っていると、向かい側のホームにJRの車両が入ってきた。
一瞬間違ってJRのホームに上がってきたかと思った。
関西人には珍しいJRと私鉄の共存風景だ。


空港の検査ゲートをくぐって、搭乗待ちの間に空弁をかき込む。
朝から殆ど食っていないのに、あまり腹が減らない。

伊丹到着は5分遅れの7時15分だったが、一人なのでダッシュで20分発のリムジンバスに駆け込む。
ICOCAのお陰で切符を買う時間を節約できる。
いつもより早く着けると思ったら、15分早い所為なのか年末で車が多いのか判らないが、渋滞に引っかかっていつもの35分発と同じ時間に到着。

DSC00500s.jpg
地下道でなく、キューズモールの前を通って近鉄あべの橋駅へ。

DSC00501s.jpg
キューズモールもフープも、イルミネーションに飾られて昼より綺麗に見える。


DSC00502s_20121231090826.jpg
前をカップルが行く。
息子にも、あんな事があったかもしれないが、もう二度とチャンスは巡ってこない。




肺ガンより恐ろしい肉腫という病気 その6~片肺では手術できない

2012年12月28日 10:22

12/26、手術後の経過と共に半ば強引に受けさせて貰ったPET検査の結果を聞きに横浜へ行った。
PETでは残った肺への転移や、新たな肝臓への転移の有無を知りたかった。


摘出したのは左肺だが、事の起こりは右肺に結核の疑いある影だった。
現在CTでは黒い影が2箇所あり、大きい方は径が12mm、SUV値(max)1.3だった。
普通は0.7、肺ガンでは4~5だからまだグレーの段階だ。
キャラクタライズされた画像でも赤や黄色でなく灰色になっている。

これが大きくなってくるようだったら、胸腔境手術で取ってもらわねばと思っていた。
ところが、肺の手術では空気を抜いてペシャンコにしてからでないと出来ないという事、
つまり片肺では手術出来ないという。
ショックだった。

その場合は放射線を考えているという事だったが、化学療法同様肉腫には効かない確率が高い。
肝臓で行われているラジオ波照射も、肺に対しては実験段階で、下手すると丸焦げになってしまうと言われた。

こいつが大きくなってくるようだと、お終いという事ではないか。

慶応大学病院のサイトに、超低温ガスで癌を壊死させる冷凍療法が載っている。大きさが30mm以下という条件があり、5%の確率で開けた穴が塞がれず空気が漏れしまうというリスクがある。しかし、これが最後の手段かもしない。



アラカン夫婦のスマホ事始め

2012年12月26日 12:36

先月私が買ったのと同じSHARPのSHL21を、カミさんも今月になって買った。
いろいろと「サポート」する必要があるので、私が先行してスタディしておいた。
先にWi-Fi環境を作っておいたのは正解でだった。我が家は大阪市内だが住宅街なのでLTEが最低のレベルになっている。

月々の費用は、スマートパス(390円)を止めて約6500円/月/人。
関電eo光に入っていた御陰で他のキャリアーより毎月1480円安くなるにも拘わらず、予定より少し高めになったは、最新の機種なので機種代が「0円」にならなかった為だ。

スマートパスは390円で、アプリ、音楽、動画、電子書籍取り放題の上、辞書やATOK、ウイルスバスターが込み々になる。
一見お得そうなパッケージだが、本、音楽や動画で我々の年代に興味が湧くものは全くないし、アンチウイルスソフトは多くの有料ソフトがフリー・バージョンに負けているという評価結果がある。また、電子書籍を読むにはスマホは不向きで、7インチぐらいのタブレットが本を読んだりWEBを見たりするのに向いている。



携帯の電話やメールは彼女の方がヘビーユーザーだったので、この2つの使い方はアッと言う間に習熟した。特定の相手にショートカットを作ってワンタッチでかけられるようにしている。

そのショートカットで困ったことが起きた。

DSC00465s.jpg
カミさんが、左上の「設定しよう」というショートカットを誤って消してしまった。
ショートカットは少しロングタップになると×マークが現れ、さらにタップすると消去されてしまう。
スマホ内のアプリを全部探したけれども「設定しよう」というアプリが無い。
WEBで探しても出てこなかったので、とうとうauのサポセンに電話した。
最初は向こうも自信満々だったが、私と同じでどうしても見つけられない。
何度か電話を切って、担当者が社内を聞き回って出してくれた答えは思いがけないものだった。


「設定」→「アプリ」→「3ラインホーム」をタップして、アプリの設定メニューに入り
DSC00472s.jpg
「データ消去」をタップせよというのだった。
出荷時の状態に戻って、「設定しよう」というショートカットが現れるという事だった。但し、初期状態に戻ってこれまでの設定が消えてしまうと言う。
ちょっとビビッたが、エイヤでやったら、新たに作ったショートカットは消えたが、インストールしたアプリは消えず配置が変わっただけだった。

ソフトバンクの頃とは違ってサポセンの対応がなかなか良い。キャリアーを変えて良かった。
(代理店のレベルは余り違わない。彼らは単なる売り子で、売ったらお終いだ。2年後に自分が同じ店にいる事はまず無い。)


ところで、後になって、このショートカット無しに同じ事ができる事が解った。
DSC00468s.jpg
上から1/3辺りをフリックして、「設定」アプリとはまた違う設定画面に入る。
下から2番目の「ショートカット貼り付け」をタップすると、

DSC00467s.jpg
「設定しよう」のショートカットで現れるのと同じ画面が出てくる。
分かってみれば「コロンブスの卵」だが、どこかに元になるアプリがある筈という常識から、プロも抜けられなかった。




今後スマホは年代を問わず拡がっていくだろうが、「設定」という敷居を乗り越えた後では、文字入力に最も不便さを感じる。音声入力は検索キーワード入力では沢山の候補が出て威力を発揮するが、テキスト入力では候補が出ず、確定になってしまう。普通のワープロのように文節毎に変換できる状態にできれば、PCのワープロさえ不要になるだろう。

それと不思議に思うのは、携帯では皆付けていたストラップをスマホでは付けていない事。
歩きながら画面を見ている人を見かけるが、落として壊れたら大変な損害になる。ストラップがあれば簡単に防げる事なのだが、付いているモデルを見た事がない。4800円/年で保険には入っているが、それでも5750円の自己負担があるし、無くしたデータは戻ってこない。SHL21にも右下角にストラップホールがあるので、デジカメで使っていた手首の入るシンプルなストラップを付けている。




キース・ジャレットのバッハ平均律クラヴィーア曲集第2巻

2012年12月24日 11:25

jarrett-well2s.jpg
今度の件では、キース・ジャレットの「ケルン・コンサート」に随分と救われた。
プレイヤーをリピートにして、朝から晩まで、来る日も来る日もこのCDを流し続けた。
スマホにも入れて、移動中、病院での待ち時間ずっと同じ音楽を聴き続けていた。
あの曲が聞こえてないと正常でいられない。中毒患者のような状態だった。
音楽による究極の癒しだった。


あんな大手術でも、翌日から病棟内を自立歩行し、9日後には退院した。昔なら最低1ヶ月は入院しただろうが、手術を必要とする患者が次々に押し寄せるから、最低限の期間で退院させるシステムになっている。

退院後はこちらも少し心に余裕が出来てきて、ジャレットの他のクラシック曲を探して、このアルバムに行き当たった。第1巻だけは以前から持っていた。どういう訳か第1巻はピアノだが、第2巻はチェンバロを弾いている。それで第1巻しか買わなかったのだと思う。

チェンバロも好きな楽器だから買ってみた。
まず音の違いに驚いた。クラッシックのチェンバロ録音とまるで違う。やたらオマイクにしてタッチノイズも一緒に拾うのではなく、綺麗なホールトーンが適度に入っている。クラシックのチェンバロ録音では音の輪郭をクッキリ・ハッキリさせ、その結果平板な音になってしまう事が多いが、この録音では音の響き・深さを最優先させている。写真でいえば輪郭のシャーブさでなく、色彩のダイナミックレンジで解像度を高めているツァイスのレンズで撮っているような感覚だ。
演奏はクラシックのプレイヤーがよくやるパッハの「新解釈」を振りかざし、やたらと装飾音を入れるような喧しいものでなく、音を一つ一つ選んで最小限の音で音楽を構成している。この辺りはグールドのゴールドベルグと通ずるモノがある。

これはECMの録音とジャレットのスタイルが絶妙にマッチングした、チェンバロではヴァルヒャ以来の名盤だ。ジャズピアノニストが弾くバッハ、という偏見や先入観を持たないで一度聴いてみられる事をお勧めする。それと、できれば真空管アンプで。

病気で一時活動を停止していたらしいが、演奏活動を再会している。願わくば第1巻のほうもチェンバロで再録音してくれたらと思う。

これ以外のキース・ジャレットのバッハでは、フランス組曲が平均律と甲乙付けがたい出来だ。一方、ゴールドベルグはテンポも音も重く、肩にやや力が入った演奏になっている。使っているチェンバロも他と違う新しい楽器のようだ。
またモーツァルトのピアノ協奏曲を、第9・17・20番と第21・23・27番の入った2つのアルバムで出している。オケは小編成の割にトゥッティでは重いところがある(名門シュトッツガルト室内管弦楽団の伝統か)が、いずれの曲でもキースの繊細で柔らかいタッチが楽しめる。ゆったりとしたテンポで温かいモーツァルトになっている。



酒無し忘年会

2012年12月21日 09:48

DSC00473s.jpg
うっかり日ノ出町での乗換を忘れるところだった。

昨日は午後診が見込んでいたより早く、3時半に終わった。
飛行機の時間にはまだ間があるので、中途半端な時間だが3人で食事しようという事になった。

aichiyass.jpg
伊勢佐木町通りは関内から黄金町まで延びている。その端、7丁目の「愛知屋」という店に入った。以前、昼食に入ろうとした事があったが、開店が午後3時なので諦めた。外観を撮り忘れたのでストリートビューの画面から拝借している。


DSC00474s_20121221101919.jpg
メニューはドリンクだけで、品物はショーウィンドウで直に現物を見て注文するシステムになっている。
たらば蟹は稚内直送という事だった。

DSC00476s.jpg
車エビの蒸篭蒸し、赤貝、さざえの壺焼き、あん肝と日本酒ならいくらでも飲める料理だったが、酒の飲めないカミさんだけでなく3人ともオレンジジュース。息子はオールドを木箱で買う程だったが、手術後は酒は一滴も欲しくなくなったという。食欲も細くなった。朝昼兼用で10時頃に食べたというが、私達と同じぐらいの量で満腹になったという。術後2週間位は、本当に大手術を受けたのかと思うぐらい元気で食欲もあったのに。
以前より痛みが増し、鎮痛剤が効き難くなっているという。手術で切断された神経が徐々に繋がってきて、痛みを感じるようになって来たのだろうか。腹部の腫瘍の手術は来年1月末頃らしい。本当は、午後から半日出勤しているのを止めろと言いたいが、一日中部屋に籠もっているのも別の意味で苦痛だし、本人に任せるしかない。我々の年代なら湯治にでも出かけるところなのだが。


後ろのテーブルでは30代の女性4人が気勢を上げている。近所の主婦連の忘年会と見た。予算は7~8千円というところか。JR全線完乗では、シャッター通りと化した駅前商店街を数多く見てきたが、伊勢佐木町はまだまだ元気なようだ。



Smart ICOCA VS view SUICA

2012年12月19日 10:26

今は次回の診察が決まるとスマホで飛行機便を予約し座席も指定している。決済もキャッシュカードで即完了。
メインルートはキャッシュレスになったが、空港への行き帰りには電車・バスが必要になる。

関西用にSmart ICOCA、関東用にview SUICAを取得した。
きっかけは伊丹空港へのシャトルバスでカミさんのICOCAが使えた事だった。
ICカード専用の改札機も増えてきている。

Smaert ICOCAは既に持っているクレジットカードと紐付きにするだけだった。
view SUICAは年会費永久無料(年1回使用)のビックカメラとの提携カードを選んだ。

知らなかったので使った事がなかったが、実はview SUICAは、JR東日本の「大人の休日倶楽部」カードに付いていた。こんな状態になったのでは旅行なぞする気になれない。「大人の休日倶楽部」を退会してview SUICAだけ残せないか聞いてみたが「ノー」だった。

カードが届いたがICチップも付いてない普通の磁気カードだ。こんなんで使えるのか。残金が1000円以下になると3000円チャージする設定になっているが、最初に使うのはJRでなくて京急の羽田空港駅、残金はゼロである。少し緊張したが、改札機を無事通過。チラリと液晶画面を見るとちゃんと3000円チャージされていた。

残高確認や各種設定はVIEW's NETからログインする。「大人の休日倶楽部」で入っていたが、新たに登録しなければなるまいと思っていた。ところが「大人の休日倶楽部」のID、パスワードで入ると、ちゃんと「ビックカメラview SUICA」の項が立っていた。

なかなかできるではないか→view SUICA。


一方Smart ICOCA は最初から1500円チャージされている。オートチャージは無いが「駅」でキャッシュレスのクイックチャージが出来る。
はずだった。

ところが私鉄や地下鉄の券売機に入れても現金を要求される。
クイックチャージが出来るのはJR西日本の「駅」だけだった。

私鉄の改札機でもオートチャージできるview SUICAとJRの駅でしかクイックチャージの出来ないSmart ICOCA。差は歴然としている。


オートチャージのあるPitapaの方が良かったかな。


PS.来年3月からICカードの相互利用ができるようだが、関西でSUICAのオートチャージが出来るのか?、ICOCAを関東で使ったらオートチャージが出来るようになるのか?。エリアを跨いでの使用が殆ど出来き無い以上、カードの仕様の統一はまだ先の事なのだろう。



横浜-大阪の移動は新幹線か飛行機か

2012年12月17日 09:37

息子の肉腫が発覚して以来、頻繁に横浜へ通うようになった。

最初は新幹線で往復していたが、
1)この歳になると頻繁に「新幹線日帰り出張」するのは堪える。
2)行きは来た列車に乗れば良いが、帰りに新横浜から乗るには座席指定しておかないと席がない。
 横浜駅で予め座席指定するが、時間帯によっては30分以上のロスがある。

飛行機の「旅割」「早割」はJR全線完乗の時によく使ったが、診察の予約はもっと間が短い。
往復割引でも利用する積もりで、ANAのサイトに入ったら「特割」というのがあった。
大阪からだと東京、福岡、熊本/鹿児島に適用されていて、前日までに予約すれば時間帯やシーズンによるが13000~15000位で利用できる。購入後のキャンセルも「旅割」「早割」が料金の50%と大きいのに対して、通常の手数料420円に1000円加算されるだけだ。新幹線との価格競争になっているのだろう。(残念ながら札幌便は無い)
またJALは購入してからでないと座席指定が出来ないが、ANAなら予約だけで座席指定が出来る。3人掛け、4人掛けの真ん中は疲れるので、後方で良いから窓側や通路側を選ぶ事にしている。

伊丹空港へはシャトルバスと地下鉄-モノレールを乗り継ぐルートがある。初めのうちは渋滞や積み残しを懸念して降車のルートを使ったが、阪神高速も渋滞がなく、乗客がガラガラの便もある。長引く景気低迷で車の台数が減り、出張に飛行機が使える人の数も減ったのだろうか。

羽田から横浜へは京急が出来て便利になった。浜松町まで行って戻らされる事を思えば相当の時間短縮になっている。



肺ガンより恐ろしい平滑筋肉腫という病気 その5

2012年12月14日 11:02

11/12 手術当日

本日2番目の手術なので、先に空いた手術室を使う。いつオンコールされるかもしれないので、10時半から待つように言われていた。
12時40分にコールが来た。手術室の入り口まで3人並んで歩く。

送り出した後は、病室のある階の控え室で待機する事になっている。
窓から先日泊まったホテルのある、ランドマークタワーの堂々とした姿がよく見える。
あれに比べたら「あべのハルカス」は高いだけのペンシルビルだ。

これからの待ち時間は、これまでの人生で最も辛い時間になる。
麻酔を開始してから手術開始まで30分くらいはかかるだろう。
片肺全摘出の大手術だから、時間がかかる筈だ。
しかし開いても、駄目な場合はぐっと短い。
「終わりましたよ」と呼ばれるのは、普通の手術の場合と反対に遅い事を望む。

1時間、2時間と過ぎる。朝から何も食っていないが腹は減らない。
ただカミさんと無言で向かい合って座っているだけ。
別件で看護師が入ってくる度にギョッとする。

事務の女の子がやって来て、午後5時を挟んで手術後に行く場所が違うと説明に来た。
午後5時を過ぎて行きたいのだよ。

もう一組待機組が入ってきたが、こちらは別の入院患者と呑気な話をしている。
大きな声でないのが有り難い。
あたり構わず大声で話する、関西のオバはん連だったらゾッとする。

備え付けのラックに入っていた週刊誌を開くが、タイトルを見てパラパラとめくるだけ。

午後3時。実時間で約2時間経過。最も際どい時間帯になってきた。
開けるだけで終わるのか、摘出までいけるのか。

午後4時過ぎ、カミさんがトイレに立った。
「手術が終わりました」と告げられたのは、その直ぐ後だった。

やはりダメだったか。
がっくりして、頭がテーブルについてしまう。

3階の術後説明室へ入る足に力が全然入らない。
カミさんは目を真っ赤にしている。
あの腫瘍と術後の痛みに耐えながら、後少しだけこの世に居るのか。
最初に電話があってから、まだ一カ月も経っていない。


白衣の人がやってくる。あの外科医だ。
ん、手に小さなバットを持っている。サンプル組織は取らないと言っていたが。
その人は被せられた紙を外しながら「取れましたよ」と言ってくれた。
夢じゃないだろうか。
私の人生には、これまでこんな逆転満塁ホームランは無かった。


それは両手の掌に収まるくらいの肉塊だった。
肺ってこんなに小さなものなのか。空気が抜けてしぼんでいるからか。
裏を返すと人差し指位の白い管が。気管だった。
下半分は正常だか、上は腫瘍が浸潤してきて詰まっている。
その脇に病理のサンプルを切り取った切り口が見える。
中には「いくら」より少し小さい白い卵が無数に見える。
何故かエイリアンの卵のように思えた。

これからどうなるか分からないが、とりあえず第一関門は突破できたようだ。


HCUで眠そうな息子と数分話してから、病院を後にした。
カミさんは、息子のマンションに泊まって明日以降もこちらにいる。

9時の関空行き最終便まで3時間程ある。
そうだ復元された東京駅へ行ってみよう。



肺ガンより恐ろしい平滑筋肉腫という病気 その4

2012年12月13日 09:02

11/9 入院

看護師からガイダンスの後、本人は検査に出ていき、病室で家内と担当医が手術の終わるのを待つ。
4人部屋だが、各部屋に洗面とトイレが付いており、8人くらい入れそうだ。
南向きの大きな窓の向こうには、丘陵に向かって拡がる住宅と広い空が見える。

午後5時半ごろから手術の詳細な説明が始まった。今日の造影CTと2週間程前のと比較して、腫瘍の大きさは変わっていないようだが、咳痰はの問いに、以前は空咳と答えていたのに今日は白い痰が混じっていると答えていた。進行している。心臓との癒着具合はあいからわず不明だ。

今頃になって変更は利かないのは承知しているが、敢えて人工心肺を使って血管ごと左心房の一部を切り取れないか質問してみた。学会誌には術例が沢山載っている。「RV06-01 肺静脈および左心房への腫瘍浸潤を伴った子宮肉腫肺転移の1手術例」 は肺に転移してきた腫瘍浸潤とい点で全く同じ、56歳の女性で、発表時4ヶ月経過しており外来フォローになっている。
だが、腫瘍を全身にまき散らすことになる。また術後の経過が悪いケースが多く、数少ない成功例だから発表したのでしょうと言われては、返す言葉が無かった。

同意書にサインする。


21時発の最終便で帰阪する。伊丹着は19時で終わり関空行きだが、週末とあって満席。何度も空席予約を閲覧して、昨夜ようやく離れているが通路側の席を2つ確保できた。
スピード狂の機長らしく、タッキング時からもう離陸に入ってるのではないかと思うほど早かった。
到着予定は22時15分だが予定より早く着陸し、乗れないはずの特急「はるか」最終便22時16分に間に合った。ところが乗り継ぐ近鉄で人身事故があって、乗った電車がいつまで経っても発車しない。結局、振替の地下鉄で帰宅し、「はるか」のアトバンテージが帳消しになってしまった。


この一件は、「想定外」に翻弄されっぱなしのこれまでの展開を象徴しているようだ。
いつまで続くのか。