墓参り

2014年05月31日 16:57

仏壇の花が槇に変わっていた。

彼岸以来墓へは行ってない。
息子が病気になる前は毎月行っていたのに、今は盆と彼岸と年末だけになった。

息子は、うちの両親、特に父のお気に入りだった。
土の下から呼んでいるのかも知れぬ。

夏のような日差しの中、墓参りをした。
呼びたいだろうけど、もう少しだけ、もう少しだけ待ってやってくれ。



病院のトイレで倒れる

2014年05月29日 13:43

今日が最後の放射線の日だった。

待ち時間の間にトイレへ入ったがなかなか出てこない。
声をかけると「やばそう」という返事が返ってきた。
すぐに備え付けのボタンを押して、スタッフに来て貰った。

バイタルを計ると血圧が70以下だったので、直ぐにストレッチャーで処置室へ運ばれ、血液検査と点滴をした。
ろれつが回らない(オキシコンチンの所為)し、異常な低血圧、主治医は今日から一週間不在とあって病院も慌てていた。
幸い血圧の降下は一時的なもので、10分程頭を下にして寝ていると元に戻ってきた。
血液検査の結果も先週から大きく変わってないという事でOK。
直ぐに血圧が戻ったから良いようなものの、そうでなかったら脳のCTを取って救急のICUへ入れられる所だった。


普段から、トレイが長いと右足が痛みだし、気分が悪くなり全身が怠くなっていたという。
家ならすぐに自分のベッドに戻れば良いが、外出先ではままならない。

結局ストレッチャーのままで放射線室に行き、点滴が終わってから帰宅した。


今後は通院するにも調子を見て、悪ければスルーしなければなるまい。
在宅で外来緩和ケアを続けるのが難しくなってきた。



P1010462s.jpg
エゴの花が全部落ちたら、山法師の蕾が開き出した。

[GX7+VARIO 35-100mm/F2.8]






おカンの顔が曇っている

2014年05月27日 23:20

放射線の寝台に上がる時、顔に黄疸が出ていたらしい。
家に帰ってきたら何ともなく、何時もの白い顔だった。


今日は行く前からシンドかったという。
極力スムースな運転を心がけたし渋滞も無かった。
車での移動そのものが辛くなったのか。
放射線は5回の予定の3回までクリアーしたが、足が昨日より更に痛いという。


カミさんは薬剤師で、病院に勤務していた事もある。
現場の経験や情報は私より確かだ。


これまでは、少なくとも息子の前では明るく振る舞ってきたが、
ここへ来て顔が曇っている。



外来が難しくなってきた

2014年05月26日 12:44

今週も放射線の為に毎日通院するが、往復で車酔いするという。
いつも寝ているせいで、三半規管が車のゴー、ストップに追従しないのだろう。

経路は殆どが高速だし、地道の43号線もいつもスムースに流れている。
車間距離を取って走れば、アクセルワークで対応出来る。

ただ3号神戸線から環状線へ入るには3車線→2車線→1車線と狭まる、アホな設計の御陰で
海老江-阿波座間がいつも混んでいる。最後の合流地点までノンストップ走れた事がない。

少し遠回りだけれど帰りは名神を使おう。


来週は緩和ケア病棟のある病院の初診を受けに行くが、本人は無理だろう。



医療用麻薬オキシコンチン

2014年05月24日 11:30

医療用麻薬のオキシコンチンの上限は一日80mgだが、その1.5倍を医者の権限で出して貰っている。
その他フェントステープ6mgx2/day、レスキュー用のオキシコンチン、ボルタレン座薬も使っている。
リリカ(75mgx2/day)も使い始めた。


120mgも飲むと、一日中口をパカッと開け、ゴーゴー鼾をかいて爆睡している。
普通の病なら、これくらい眠れば多少なりとも回復するが、全くない。
むしろ同じ姿勢で眠り続ける為に、褥瘡が出来ている。
速攻でベッドのマットをエアーマットに交換した。

起きても、麻薬中毒患者のようにうつろな目である。
話をしても自分でも判るくらいろれつが回らない。


緩和ケアで入院するとこんな状態にされるのだろうか。
痛みを感じない(眠っているから)といっても、それでQOLが向上したと言えるのだろうか。


それでも今日は、昨日の放射線で痛みが増している(一時的なものである事を願う)。眼一杯使って眠る方が良い。






バタバタしている間に、玄関脇の菖蒲が咲いていた。
息抜きに、もうすぐディスコンになるというα99にレンズを付け替えて違いを試してみる。

DSC01989ts.jpg
[α99+SAL100M28 F3.2 1/1000]


DSC01991ts.jpg
[α99+SIGMA50mm F1.4 DG HSM 旧タイプ  F2.2 1/3200]


SIGMA50mm F1.4の新タイプが評判だが、どれ程のものだろうか。
重さ1.6倍、長さ1.4倍、価格は倍も違う。



2度目の放射線照射

2014年05月23日 16:29

右足の太股の上側が痛くなってきた。痛み止めの麻薬も上限近くなってきている。
前回は右足でも、下側だったので座骨神経。よって仙骨に疼痛緩和の為の放射線を照射したが、
今度は大腿神経と考えられる。MRIで骨転移が見つかった第2脊椎に当てる事になった。

前へ屈めないし、身体を真っ直ぐにする事も出来ない。
シャワーチェアを使ったのはつい一週間程前なのに、もうそこまで前屈する事ができない。


放射線照射ではマーキング時に一定時間動かないで居る事が必要だが、
水平の台の硬い台の上ではそれができない。
自分のベットは上半身を傾けて寝ているので、同じような姿勢ならじっとしていられるかもしれないと、治具を試作してみた。

IMG_20140517_065609as.jpg
合板の下の発泡プラスチックブロックを移動して傾斜を変え、楽に居られる姿勢を探したら20度だった。


P1010461s.jpg
重量を軽くする為、21mm合板を10mmの発泡プラスチック板に交換し、
3個のブロックを斜めにカットして、両面テープで固定した。
水平方向に60センチ、垂直が20センチなので18.4度になる。

病院の了解を得て使って貰ったら、前回より大分楽だったという。

前回は3Gyを10回で、途中体調が悪化して長引いてしまったので、今回は4Gyを5回照射してもらう事にした。
ヨーロッパでは8Gyを一回照射すれば、3Gyを10回照射するのと同じ効果があるとされている。
やってくれるかどうかは放射線医次第だが、ここでの医者は中間派らしい。
5Gyを4回という手もあるし、4Gyでは6回という説もある。もう少し交渉しても良かったが、
臍を曲げられて、折角の治具が使えなくなっては元も子もないので、5回で手を打った。


最高血圧300

2014年05月18日 11:25

昨日は息子の状態が非常に悪かった。
その前日、いつもは診察中はベッドで横になっているのに、大丈夫と車椅子のままでいた。
それが悪かったかのかもしない。いろいろと話があって診察時間が1時間近くになってしまったから。

腰や大腿の痛みに加え腹痛と吐き気がする。
加えて咳が止まらず、いびきをかいて寝ても咳ですぐに目が覚める。
疲労困憊して朦朧としている。

腹痛と吐き気は腸閉塞の症状である。
救急車を呼ぶ事態になるかもしれないと覚悟した。

夕方、オキシコンチンを最大の120mgまで増やし、座薬を入れたら咳が出ずに2時間程眠れた。


その後で、ふと自分の血圧を測ってみた。
上が224下が129だった。
これまでは高くても上が140止まりだった。
それがいきなり、こんな高い値が出るとは。
睡眠不足とストレスの所為だろう。


かっては年齢プラス90が高血圧の目安だった(それも遙かに超えているが)。
それが140になれば、死ぬまで血圧降下の薬を、元凶の箇所が判っていないのに死ぬまで飲み続けるというのは如何なものか。
「客」の来ない開業医と薬屋の陰謀としか思えない。

フラフラするとか、頭が痛いといった症状は全くない。
この調子で上がっていけば300まで行くのか。こうなったら、どこまで上がるが試してやろう。
宮脇俊三氏の父上のように、息子より先に死ねるかもしれない。



今日も息子の調子は悪い。全身が痛いという。
それでも、頑なに入院を拒む。


シャワーチェア

2014年05月15日 12:22

とうとう一人では入浴ができなくなった。

P1010460s.jpg
4年前に、父の介護用に買ったシャワーチェア。
そのうちに捨てるつもりで忘れていたが、思いがけず再びお役が回ってきた。
ここに座らせて身体や頭を洗ってやり、シャワーで流す。
父は湯船に浸かるのが楽しみだったが、息子はシャワー派なのでこれだけで入浴終了。


昨夜は咳で眠れなかったせいもあって、入浴後は気持ちよそうに眠っていた。

その腹が腫瘍で妊婦さんのように膨らんできた。
肌が白いのは、元々そうだったし、陽に当たらないからよけいに白くなったのだと思っていたら、
貧血で輸血が必要になるかも知れないという。

血液検査では、肝臓の値は何れも上限値の数倍に跳ね上がり、CRPに至っては30倍ある。
入浴どころか入院していなければならない値である。


何時まで一緒に生きていけるんだろうか。



最大の悲観は最大の楽観に通ず その2

2014年05月14日 12:30



与太話だが、



藤村操の英語の先生はあの夏目漱石である。

Wikipediaに「基本的なレベルにおける英文読解力が欠如していた」とあり、
その査証として

There are more things in heaven and earth, Horatio, Than are dreamt of in your philosophy.
のyourをホレーショ即ち、単に「あなたの」という意味で解釈してしまっているとある。

しかし、どう読んでもこの一文だけでは文法上、藤村と同じ解釈しかできないではないか。


所詮、理系人間の英語読解力ではこんなものかと、ガックリきたが、ふと昔の英文学の授業を思い出した。

「シェークスピア時代の2人称には単数と複数の区別があり、you、your、youが単数ではthou(ザウ)、thy (ザイ)、thee (ジー) だった。」(尤も、その授業で覚えているのはそこだけだが)


とすれはyourは複数で、ホレーショを差すのではなく、「世間で言う」とか「所謂」と訳すべきである。


漱石は、自分が藤村を叱責した事が自殺の一因になったのではないかと悔やんでいたらしいが、

彼は単に授業をサボッていて、知らなかっただけなのでは無いのだろうか。




最大の悲觀は最大の楽観に通ず その1

2014年05月13日 12:37



私はこう記憶していたが、原文は「大なる悲觀は大なる樂觀に一致する」だった。

「萬有の真相、不可解」と華厳の滝に投身自殺した一高生、藤村操の遺言「巌頭之感」として有名なフレーズだ。
以後、華厳滝で投身自殺する者が後を絶たず、自殺の名所になった。


今、息子が死なんとしつつある。
大いなる悲観である。
しかし、発病以来1年半、それまでは年に一度帰省してくるだけだった息子とずっと密にコンタクト出来ている。
もし、病にかからず順当に私が先に死ぬようになっていたら、果たしてこんなにも長い時間を一緒に過ごし、
感じる事、考える事を話し合えただろうか。
勿論、それでも「順当」の方が良いに決まっているが、「悲観」が存在する故に得られた「楽観」ではある。