NHK「フェイク」の関西弁

2011年01月24日 15:26

今年になって「フェイク」という美術品の贋作をテーマにしたミステリードラマが始まった。

10年以上前、高橋克彦が同名の小説を「EQ」に連載していた。毎回4~5ページしかなかったし、EQ自身が隔月刊なのでなかなかな先に進まない。そのうちEQが廃刊になった。光文社の後継誌「ジャーロ」に引き継がれたが、これは季刊で更に間隔が開く。そして連載そのものが未完のままで打ち切りになった。光文社が充分な原稿料を払えなかったのか、高橋自身の能力の枯渇なのか。


タイトルから「ひょっとして」と期待したが、NHKのはオリジナル脚本のようだ。45分番組で事件は毎回完結する。シチュエーションが複雑なので、謎が提出されたと思ったら、捕物帖のようにいきなり完結する。

舞台が京都という事で台詞が関西言葉になっているが、出演者全員が変な関西弁を使う。語尾や単語は脚本で文字になっているから間違いは無いが、イントネーションがおかしい。
中学の時に、関東から転校してきた子がいた。1年ぐらい経ってようやく関西弁で話せるようになったが、イントネーションは直らない。気持ちが悪いので「変に真似せんでええから東京弁で話せ」と言ったこともある。

その子が話していたような関西弁を出演者全員がしゃべりまくる。ドラマそのものは面白いのに、耳障りな会話で興趣が削がれる。関西でも、実際の仕事では標準語で話される場面が多い。出演者が関西弁をマスターできないのなら、頓珍漢な関西弁で「あり得ない言語の異空間」を作るより、普段の言葉遣いで普通にやってもらった方が違和感がない。


一方、石坂浩二が「江~姫たちの戦国」で堺の千利休をやっている。東京生まれの東京育ち、バリバリの江戸っ子なのに、神戸が舞台の映画「細雪」で関西人を演じた経験が生きているのだろうか、全く違和感はない。同じNHKなのにと思うが、大河ドラマと一般の番組では予算が違っていて、「言語指導」に時間を割けないのだろう。

尤も、利休に関西弁をしゃべらせるなら、信長や秀吉は名古屋弁でやってもらわないと辻間が合わないが、今だかって、そんな信長や秀吉にお目にかかった事がない。

関連記事


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://fugaku2.blog74.fc2.com/tb.php/1389-f51af9d2
    この記事へのトラックバック