「美人諸国ばなし」~小沢昭一

2011年07月27日 15:24

「小沢昭一的こころ」シリーズの番外編

宮脇さんの「時刻表2万キロ」の第8章、角館線と阿仁合線(現在の秋田縦貫鉄道)に乗る件で
『私の備忘メモには「美人30%」と。珍しく鉄道以外のことが記してある。さしさわりがあるので書きたくないが、東京あたりでの含有量は五パーセントに満たぬとの厳しい基準でのそれだからそうそうなものである。』とあって、更に『ある人の話によると、この先の大館近くには全村1人残らず美人という村があるそうで、その人は忘れたのか故意か、どうしても村名を教えてくれなかった』と続く。

ジョークかと思っていたが、その頃はこういう話が結構真面目にされていたようで、小沢昭一が美人を求めて全国を行脚するというのがこの本の趣旨である。特に東北は「美人の本場」というので新潟、秋田、青森としらみつぶしに廻る。各県の「ミス○○」には前もってアポを取って合う。宮脇さんも「女子高生の中には、いまのうちに東京へ連れて行って磨いたら、さぞや、と思われるのが何人かいて・・・」と言っている。予備軍の女子高生にもロックオンし、各県の名門女子校の校門で待ち伏せする。職質されたら一巻の終わりだと思うが・・・。
その上彼女らの顔写真がふんだんに掲載されている。ミス○○は撮影時にokを貰っているだろうが、卒業アルバムに載った小判型の顔写真まで出ている。

法規スレスレの取材だが、男性週刊誌ではなく「婦人画報」という由緒正しき月刊誌に連載された。昭和60年頃というのはプライバシーに大らかだったのだろう。



「美人の秘境西目屋村」という一節がある。昭和51年毎日新聞刊の「東北人」に『三千六百の小さな村落だが、美人の多い地区で評判・・・』という記事を元にその村を訪れる。実際、ミスユニバース日本代表の最終候補に行き当たっている。途中で「美人多しわき見運転するな」という看板にも遭遇する。
「全村1人残らず美人という村」はここの村の事ではなかったのだろうか。大館は秋田県で、西目屋村は青森県だが弘前から近い。大館からも弘前からも、岩手山を目指せば似たような距離である。

ちなみに西目屋村は、35年後の現在、青森県中津軽郡西目屋村として町村合併もされずに残っている。
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