真空管プリのノイズ低減

2012年09月03日 10:55

真空管プリアンプ~最終版を完成させてから8年になる。当時、自分としてはこれ以上S/Nは上げられないと思っていたが、回路図を見直すともう少し手を入れる余地があった。


その1)SRPPの電流帰還
6922直結2段の前段は6dBのNFBとRIAAイコライザーによってノイズが低減されるが、最終段の12AU7のSRPPのノイズはそのまま出力に現れる。18.6dB(8.5倍)のゲインがあるが、SATINのカートリッジで聴いている限り、入力トランスなしでもボリュームにはまだ余裕がある。ここに電流帰還をかけてここのゲインを下げる事にした。

実際にはSRPPの下段球カソードのパスコンを外すだけだ。
上段球は(260/2)V/4mAから、16.25kΩの負荷抵抗として働いている。
1kのカソード抵抗との比1/16.25=0.0615が帰還係数となって、8.5/(1+8.5*0.0615)から増幅度は5.6倍に下がり、3.6dBのNFBが掛かった事になる。
pre3as.jpg


その2)リップルフィルターの見直し
ダーリントン接続のトランジスタ2SD1409Aを使ったリップルフィルターでは、ベースに現れたのとほぼ同じ電圧がエミッターに現れる事を利用している。コレクターとベースを結ぶ抵抗と、ベースとアース間のコンデンサー容量の積ががリップルフィルターの時定数となる。
これを増やすことにした。30kΩには36kΩを追加して66kΩとし、コンデンサーは+B3のと交換して22μから100μに増やした。耐圧が450Vから350Vに下がるが、ツェナーダイオードで320Vに固定しているから問題ない。これによって時定数は10倍大きくなった。


その3)ヒーター直流点火回路の見直し
LM317の出力電圧を決める抵抗が大きすぎて、不安定になっている可能性がある。
Adjust-OutpUt間が1.25V/1KΩで1.25mAしか流れていないが、ここは5mA以上流す必要がある。
1kΩを200Ωに、3.8kΩを800Ωに変更した。出力電圧は6.23Vとほぼ計算通りの定格運転になった。

pre-power3.gif


結果は上々で、これまでスーパーウファーに近づくと聞こえていたハムが無くなったし、P610DA、P610MA各4個で構成しているサブウーファー、スコーカーからも真空管ノイズだけでハムは無くなった。多分2)が最も効いているのだろう。半導体リップルフィルターは半導体内部での平滑コンデンサー容量アップ効果が大きく、外部抵抗やコンデンサーの容量にはあまり気を遣って来なかった。しかし耳で聞いてハッキリ判る効果が出るとなると、考え直さねばならない。


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コメント

  1. かずさん | URL | -

    Re: Re: 真空管プリのノイズ低減

    > 職場のO氏は、素人の場合、電源は別シャーシにしなさいと指示
    > しました。

    イコライザーアンプのようにゲインが100倍もある場合は
    回路図どおりに作ってもノイズの嵐になります。

    そこから原因を探って対処していくと、だんだん腕が上がっていきますし
    自分の限界も判ってきます。なんせ元々素人なんですから。


  2. mahoroba | URL | /5lgbLzc

    Re: 真空管プリのノイズ低減

    こんにちは。

    プリアンプは全くの未知の領域で、さっぱりわかりません。

    職場のO氏は、素人の場合、電源は別シャーシにしなさいと指示
    しました。
    小電圧を扱うので、ノイズは大敵なんですね!

    いずれは真空管のプリアンプを製作したいと思っています。
    現在、既製品で2台ありますが・・・・・・

    兎に角、今手がけているアンプを完成しないといけません。

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