インターステージトランスの使い方 その2

2012年10月03日 11:13

1) ドライパー球のプレート電流を16mAから25mAに増やした。

インターステージトランスによる負荷をOPTと同様と考えてみる。
7581-sankestus.jpg
初段の6922は1V入力でp-pで68V振れる。68/2.8=24で6922の増幅度33からすれば妥当な値だ。7581のプレート電圧は実効325Vになる。三結のプレート特性からすると、3.5k負荷の時には高圧側でピークアウトしている可能性がある。プレート電流を増やして少し「右上」へ移動させる必要がある。

ドライバー球を7581から変更することも考えてみた。
「規模」で近いのは6L6GCだが、三結のプレート特性からするともっとプレート電流を増やさないと、高圧側でピークアウトする。宍戸さんの本でも40mAくらい流している。他にEL34、6GB8、50CA10も検討してみたが、皆6L6GCと同じ理由で不採用となる。

佐久間アンプでは、いとも簡単に出力球と同じ球をドライバーに使っているが、相当負荷インピーダンスが高くないと少ないプレート電流では高圧側でのピークアウトが起こるはずだ。
ミソは小出力にあるのかもしれない。店には馬鹿でかいアルテックが鎮座ましましている。能率は100dBを超えている。フルスイングなんて考える必要は無い。ミニワッターで充分、必要な大きさの音が出るだろう。但しトレードオフで、能率が高いスピーカーには高S/Nのアンプが要求される。直熱管のAC点火という条件下で、この問題をクリアーするには相当な技術・ノウハウが必要である。

fushicho2.jpg

2) 「New Big-One」/電源部の改良と同様の検討を行った。

フィラメント電源のレギュレーターをLM338からLT1084に変更した。
NEW BIG ONEと同様、6.3V+2.5Vでハンドレッドワッターの10V/3.25Aをクリアーできるだろうと考えたが甘かった。出力端子にダイレクトに付けた0.1Ωのセメント抵抗を外しても、これ以上フィラメントからのハムを低減しても変わらないレベルまで出力電圧を調整すると、8.75Vしか得られなかった。830Bの10V/2Aだと9.5Vまで上げられるのだが。10%低下の9Vでは使いたい。

かといって100W級送信管ユニバーサル・アンプ「不死鳥」復活で行ったような6.3Vを直列にして、0.33Ω/20Wの抵抗でAC電圧を下げる方法では放熱はLM338の時と変わらない。

3.25Aの直流を得るには巻き線の容量は1.8倍の5.85Aが適正値だが、4Aしかない。6.3V/4Aを並列にして8Aにすれば銅損による電圧降下分を上げられるのではないか。
やってみたが、46%のオーバーを是正しても0.1Vくらいしか上げられなかった。

もう0.5V位欲しい。そこで閃いたのがプライマリー側での調整だ。PMC500には引き込み線の電圧変動を調整するために95V、100V、105Vのタップがある。現在はオーバー気味なので105Vで使っている。これを100Vにすれば約5%のアップになる。

他の電源は下げる方向で調整しなければならない。+B巻き線は20Vの調整タップがあるので320Vから300Vにダウンする。このプラスマイナスで無電流時の電圧は900Vから、880Vになった。
ドライパー段は+Bと連動するし、初段とバイアスは定電圧になっている。
6922と7581のヒーターは、纏めて6.3V/2Aの巻き線から取っている。ここが7Vになっていたので、0.33Ω/5Wのセメント抵抗を入れたら6.27Vになった。


これで9.1~9.3Vで使えるようになった。
このアンプで使用不可だった6.3V/4AのSV572も、SWで2.5Vのトランスを切り離せるようにして、AC6.3V/8Aから6Vで使えるようになった。


+Bは以前からリップルフィルターが弱かった。チョークと平滑回路を形成するコンデンサーは100μ欲しいところだが、2個直列にするので50μになってしまう。倍電圧整流に使っているコンデンサーも、どの程度平滑に効いているのか判らない。チョークで左右振り分けする前に100μ/450Vを2個と50Ωの抵抗のCRフィルターを入れた。スペースが無いのでOPTの真下に入れた。電源オン時のトランスの唸りが可成り減った。

トライバー段の+B2も、FETリップルフィルターのドレイン-ゲート間、ゲート-アース間の抵抗をそれぞれ20kから50kへ、200kから500kに変更し、電圧降下を防ぎつつ時定数を上げた。

これで、「不死鳥」も大分S/Nが改善された。
無電流時の電圧が880Vまで低下したので、いざとなればFETによる平滑フィルターを入れる事も出来る。


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