真空管アンプ「富嶽ミニ」 その1 メンテナンス

2012年10月17日 10:50

偶然、WEBの海を漂流している昔のHPを見つけた。
ミラーサイトだったのを放棄したもので、2004/8/9で止まっている。

その冒頭
all.jpg

ここ数ヶ月モノに憑かれたように作ってきた真空管アンプたちです。
左から「New Big One」「富嶽mini」「1619パラシングル」「不死鳥」、
前列「新富嶽」「ヴィンテージ球アンプ」
プッシュ3台、シングル2台、プッシュモノ両用1台
詳細は「What’s New!」から


今年7月からメンテしてきたのは、将にこの数ヶ月の間に製作したアンプ達だった。
もう少し長い期間かけて造ったという気がしていたが、色んなタイプのアンプを造ってみたいという思いに駆られて一気に製作していた。我ながらその没頭ぶりにはあきれる。
その後「終の棲家」の計画が始まり、完成後もHPの更新はサボっている。この「メンテ」シリーズが終わったら一挙に更新する積もりだ。


DSC01339s.jpg
「富嶽mini」は専有面積の少なさを狙って150mmx250mmのリードP-12を使っている。ほぼCD 2枚分だ。
手前はUX4ピン、その上はUS8ピンソケットで、US8の真ん中に双3極管用ソケットがあって、今6336Bが刺さっている。
左上のオレンジ色のつまみでトランスのタップを切り替えている。DC200~370と富嶽やNEW BIG ONEより低めの電圧を担当している。これまで手薄だった300Vや350Vを主に担当する。


DSC01334s.jpg
手前は450mmx300mmの不死鳥。小型のシャーシを2個合わせて、回路は上に集中させ、下はトランスとブロックコンデンサーが入っている。蝶番で繋いでいるので、裏蓋を開ける手間が要らない。

DSC01372s.jpg
問題はこのPTとOPTの距離で、僅か3mmしかない。Rコアトランスの磁束漏洩の少なさに賭けた。
若干ハムが出てしまって、これまではハムが出ない(出せない)スーパーツィーター用に使ってきた。

しかし低μの出力球を使ってみるとハムが出ない。
ハムはパワートランスからアウトプットトランスにダイレクトに入っているのではない。
それで6AN8を差し替えていくと、94dBのタンノイヨークミンスターでも、スピーカーに耳を寄せないと聞こえないレベルに収まった。レイセオン、シルバニア、東芝、日立の手持ちがあったが、レイセオンが最も優秀で、4本ともレイセオンになった。さすが軍需産業。


使用しているソフトンのシングル用OPT RW-40-5は、タップを切り替えればプッシュプルOPTになりUL端子も両方で使えるという優れもの。その上KNF巻き線も持っている。

Opt7.jpg
UL1はBから25%、UL2は50%になっており、B-5K間を4等分してタップが出ているのがミソ。
75%の端子は巻き線比でいくと3:4だからインピーダンス比は9:16で3kと5Kとして使える。
UL2をBにしてP-P間5KのPPとしてい使うときには、25%だったUL1と75%のシングル3K端子が50%UL端子になる。

これを使って、プッシュ/シングルコンバーチブルアンプを造り(シングルではパラシングルもOK)、多極管では3結/5結が選択可、更に差動と非差動の切り替えも出来るようにしていた。機能の多さでは富嶽を上回るので、スーパーユニバールアンプと名付けている。


今回はダンピングファクターを考えて5結からULに変更した。
fugakumini-circuits.jpg
OPTの傍にあるSW1でOPTのPP-SINGLEを切り替える。入力側も初段の下側のプレート出力をSW3で切り離して切り替える。SW2は第2グリッドを3結にするか5結にするか切り替えだっだか、先をBからULに移した。
このままではSINGLEの時に25%と750%の異なった帰還になってしまう。SW6を設けて、下側の球のULポイントを切り替えて上側の球と同じ75%のUL接続にした。両方共50%にするのが本来のやり方だろうが、こうするとパラシングルではない1本だけのシングルの場合にはSW6を操作する必要がない。また何れの場合も50%よりも帰還率の大きい75%のUL接続になってしまうが、それなりに出力は増えるので良しとした。


また、-150Vまでかけられるようにバイアス回路を変更した。6080等のバイアスの深い球用だ。
それには電圧増幅段でどこまで振幅が確保できるかが肝心だが、6AN8の5極部一段だけの増幅で出力球グリッド間で400V/P-P以上確保している。「新富嶽」は280Vしかない。
違いはカソフォロ段のグリッド抵抗にある。
「新富嶽」では100KΩと、CR結合の出力管のグリッド抵抗並みだが、「富嶽mini」では1MΩを使っている。
この抵抗は先で逆相の信号と出逢った上に、バイアス調整のボリュームに付いているコンデンサーでアースされいる。この先は6AN8の3極によるカソフォロ段だけで増幅はされない。出来るだけ大きな抵抗で振幅を確保しておく必要がある。
これはラックスのA3000の回路図を見て気がついた。他のモデルは出力管に「気を遣って」100kΩ位なのに、カソフォロ球のグリッドには2.2MΩを使っている。6AN8には悪いけれど、増幅している訳ではなし、今のところ出力球のバイアスが不安定になるようなことにはなっていない。






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