日本国国債がデフォルトしたら その1

2015年01月23日 10:15

気分転換に、橘玲著「日本の国家破産に備える 資産防衛マニュアル」という本を図書館で借りて読んだ。
ブログ等で読む書評では概ね好評のようだ。
だが220ベージの中くらいの厚さの本で、6ページも費やした目次を見るだけで読まずとも内容は知れた。

アベノミクスの行方に3つのシナリオを仮定しているが、タイトルからして書かれているのは当然最も深刻な
「破綻シナリオ 国債暴落と高インフレで日本経済は破綻」への対処だ。

そのプロセスは次の3ステップに起こるという
第1ステージ国債価格が下落して金利が上昇する
第2ステージ円安とインフレが進行し、国家債務の膨張が止まらなくなる
第3ステージ(国家破産)日本政府が国債のデフォルトを宣告し、IMFの管理下に入る

処方箋を煎じ詰めると、第1、第2ステージには普通預金で、第3ステージには外貨預金で対処せよとある。
デリバティブや物価変動国債ファンド、国債ベアファンドに多くのページが割かれているが、流通量が少なくかったり、
タイミングを誤れば持っているだけで壊滅的な損失を被る商品である事を著者自身が述べている。
ページの増量材にすぎない。


第1、第2ステージへの対応は金融には素人の私でさえ既に実行している(流動性の高い、元金保証のある商品という意味で)ことで、なんら目新しい事ではない。
インフレになれば、タイムラグはあっても預金金利は上がる。

私が知りたかったのは著者が第3ステージとしている国債のデフォルトへの対処だ。
外貨に換えておくのは当然だ。
「外貨MMFの為替差益は課税対象ではない」と著者は言う。
だが、それは「今は」の話だ。
銀行の外貨預金は為替差益は雑所得で20万円以上は確定申告の義務がある。
同様の狙いの商品である外貨MMFの為替差益が、「いざ」という時に課税対象にならない筈がない。

最も確実なのは、外国へ行って「格付けの高い」銀行に口座を開けという。
その国に移住するならともかく、口座だけ開いてあとはネットから送金なんて一般庶民には非現実的な話だ。
どこかに手続きに瑕疵があって、その虎の子を引き出せなくなれば万事休すである。


この手の本はすべてそうなのだが、「仕組み」をいかに上手く説明していても、「何時」がその時なのか、
その判断の手かがりについては全く触れない。
投資で最も大事なのは、ルールでなくてタイミングだ。
過去の例でも、個人的な仮説でも何でも良い、それに触れていれば本気で書いていると評価できる。
ステージだって、この順で起こるとは限らない。いきなり第3ステージが起こる可能性だってある。


国債残高1100兆円という「ダモクレスの剣」が頭頂にある日本国民には、「何時」は常に「今」なのかもしれないが。



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