オックスフォード・ミステリー

2015年02月09日 10:08

海外ミステリーを専門にしている「AXNミステリー」は、スカパー・プレミアムでしか見られない。

古い「エラリー・クイーン」ものや、「MI-5」シリーズの再放送があればいいと思っていたが、古いものは再放送の
機会がどんどん減っていくようで、現在はいろんなイギリス・ミステリー・ドラマが放送されている。

先月、何度目かの再放送が終わった「主任警部モース」が面白かった。

護岸工事をしていない自然の小川に、石造りの邸宅と小さな森、パブには昼から客が集う。
ゆったりとした時間が流れる大学町のオックスフォードで、次々と殺人事件が起こる。

モースは、自分では動かず部下のルイス部長刑事にやらせる。
暇さえあればクロスワードパズルを解いている。
単語の綴りや些細な事での誤りを、指摘して悦に入っている。
上司としてかなり嫌な部類だが、ルイスは気にせず律儀に付いていく。

刑事物だがアームチェア・ディテクティブに近く、ルイスが得てきた手がかりを元に、直感的な推理で事件を解決する。
実際「オックスフォード運河の殺人」という作品では、研究書で扱われていた19世紀の殺人事件に疑問を抱き、
それが冤罪事件であると看破し、真犯人を指摘している。

原作者のコリン・デクスターは13の長編(25年間の間にたった!)しか書いていないが、ドラマは33本作られた。
それだけ人気があったという事なのだろう。

ちなみに日本語タイトルは「主任警部」になってる。Chief Inspectorを訳しているのだが、Inspector は「警部補」であり、
Chiefが付いて初めて「警部」になる。
ドラマの中で、モースが降格されたと嘆く場面がある。組織の簡略化の所為だという。
「Chief」を取られて、警部と警部補との区別が無くなったのだろう。


2つのスピンオフ作品が生まれている。

一つは「ルイス警部」

警部に昇進したルイス部長刑事が、モースの死後にオックスフォードへ転勤してきた。
ルイス役と女性監察医はモースの時と同じ人が演じている。
相棒はハサウェイ刑事で、ケンブリッジ卒という設定。神学専攻で、やたらと博識だ。
ハサウェイが俊敏に手かがりを集めてくるが、最後だけはルイスが決めて解決する。
イギリスでシリーズ続行中。

ハサウェイ役をやっているローレンス・フォックスは、ジェームズ・フォックスの子で、エドワード・フォックスの甥になる。
エドワード・フォックスはあの「ジャッカルの日」で、主役を演じた。


もう一つはWOWOWで放送している「新米刑事モース」

モースが若かりし頃、サーズデイ警部補に認められて、平巡査から刑事に抜擢された日々を描いている。
オックスフォード中退という事になっており、鋭い閃きで犯人を割り出す。
捜査は殆どモース1人で行い、最後にサーズデイ警部補の「承認」を得て逮捕する。

設定は原作より更に古い1950年代になっており、大学の、尖塔を持った美しい建物が背景を飾る。
2012年からシリーズ継続中である。


また「刑事フォイル」というシリーズがある。

舞台はオクスフォードではないが、同じような歴史街ヘイスティングスで、フォイルはオックスフォード卒になっているという事で・・・・・・・。

特徴は時代設定が第二次大戦中になっている事。
フォイルは警視正だが、部下の警部も刑事も戦争に駆り出されたようで、第1話で負傷兵とドライバーの女性
を部下に得ている。
警視正なのに「刑事」はおかしいが、原題は「Foyle's War」なのでもっと付けにくい。

鑑識も何もなく、現場の観察と推理だけで犯罪を暴いていく。
フォイルを演じているマイケル・キッチンは、口元を歪めるクセ(演技かも)がある。
それで「well・・・」なんてやる。これぞBritish。
品が良くて、声がハッキリしているとカミさんの好感度も高い。

前述のエドワード・フォックスやローレンス・フォックスがゲスト出演するエピソードがある。




海外ドラマは長い間ご無沙汰している。
翻訳ミステリ同様、ボャっと観ていると登場人物の名前が、こんがらがって来るが、
どれも、年に2~5回しか作られないスペシャルもので、質の高いドラマである。




関連記事


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://fugaku2.blog74.fc2.com/tb.php/2141-8a779b93
    この記事へのトラックバック