40番 観自在寺~あり得ない扁額 四国88箇所車遍路(30)

2015年11月09日 01:16



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10月28日
15時40分、本日最後の寺に到着。
朝の出発を早めたので17時までには到着できるだろうと思っていたが、こんなに早い時間になるとは思っていなかった。

道路標識のままにアクセスしたら駐車場へ出口から逆行して入ってしまった。


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本来の参道。
広いように写っているかもしれないが、車一台でほぼ一杯。
短いが車難所としているブログもある。
しかし、入り口と出口が分けられているので、対向車を気にする事は無い。


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ごく普通の山門だが、山号に「平城山」とある。
この扁額は平安へ遷都した桓武天皇の次の天皇である平城天皇から下賜されたもので、また平城天皇は次代の嵯峨天皇とともに行幸されたとある。

桓武天皇は仏教勢力の力を削ぐ為に平安遷都を行ったが、平城天皇は再び平城京へ返そうとした。
そのために弟の嵯峨天皇に譲位せざるを得なくなったが、在位わずか3年で、その間にカミさんの母親である藤原薬子を寵愛して「薬子の変」を起こしている。
ちなみに在原業平は孫である。色好みの系譜か。

相当な変人天皇だが、政敵でもある弟とのんびり伊予まで行幸した筈がない。
そもそも天皇の名は諡で生前に使用する事はあり得ない。


88箇所の寺の殆どが空海が創建あるいは再興したとしているが、新興の真言宗を護るため京都をなかなか離れられなかったはずだし、
自分の寺である高野山の伽藍さえ完成できず、死後は弟子もばばらになって宗教としての真言宗の存続が危うかった事さえある。
そんな空海が四国の寺に関わる暇なぞあり得ない。
各寺で本尊を彫ったとされているが全部で何体になる?  


その上、この寺では天皇から山号を頂いて行幸まであったという。
言った者勝ちとはいえ、坊主の厚かましさは底が知れない。
明治の廃仏毀釈の嵐の中で、よくも潰されずにいたものだ。


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本日のゴールなのだろう、歩き遍路の人も次々に訪れる。


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突く事を禁止している寺もあるが、突けるところでは鐘の音の違いを聞き比べている。
大きな鐘は低く、小さな鐘は高い音で鳴るものと思っていたが、そうではなかった。
ゴーンとなる鐘は少なく、コーン、カーン、あるいはボオーンと鳴る。
高さが大きさに依らないのは、倍音成分が多い為だろう。
どのようにして倍音成分を「設計」するのか、金属の配合割合もあるだろうし、
鐘の装飾になっている「突起」の大きさや数にも寄るのでは無いだろうか。
FFTアナライザーを持ってきて分析してみたいくらいだ。


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本堂は鉄筋コンクリート造り。


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ちゃんと本尊を見せている。
ただ普通薬師如来は右手を上にあげて掌をこちらに向ける施無畏印が多いのだが。
前仏なので、そこまで厳密にしていないのかもしれない。


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大師堂も立派だが、これも鉄筋コンクリートのようだ。


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お大師様も見られる。


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石造りの多宝塔あるいは経堂か。


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十二支守本尊だが、実際には八体しかない。


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山門の天井に方位盤があるのは珍しい。
お遍路さんの道標なのか。寺の山門は南を向いているが普通なので敢えて示す必要は無いのだが。


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千社札を番付にして奉納してある。お洒落だ。


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そのまま56号線で宇和島に向かう。
学生時代に足摺岬から宇和島までバスに乗った。
短調な景色にウトウトしていて、ふと目が覚めると高い台地を走っており、真っ青な海に養殖の筏が点々と浮かんでいるのが見えた。
あの道をもう一度走れるかと期待していたが、ずっと海岸線かそれに近い平地ばかりで高台の海の見える道は無かった。
半世紀経てば道も付け替えられる。
あれは記憶の中だけの景色になってしまった。


[α7S+SEL24240 & NEX-5R+SEL1018]Capture oneで補正



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