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吉田類 「酒場歳時記」
今をときめく?吉田類の居酒屋レポート。

この本を書いていた時、丁度「酒場放浪記」の収録が始まったようである。第2部「名物酒場・吟遊の妙」の「酒場外伝」に詳しい。

「この番組は、地上波と違って民放のBS放送ですから、観ている人は殆どいないですよ。放映後にお客さんが押しかけて店に迷惑のかかるようなことはないですから・・・・」ディレクターが居酒屋の店主に、甚だ奇妙な取材依頼をする。

一日に三軒分収録するというスケジュールは当初かららしい。
三軒目になると
「どうにか店内の撮影は終了。いよいよラストシーンとなる。酒場の印象を手短に述べ、酒場を後にするという場面だ。すでに舌は縺れ、記憶もまばら。まともに歩くことなどできるはずもない。撮り直しに費やす時間とてなく、かくして奇妙な酒場レポートはオンエアされるわけである。」
放送を見ていても、様子は伝わってくる。明らかに「ろれつ」が回らなくなっている。それでも毎回「もう2、3軒回ります」と言って終わる。好きな酒とはいえ、仕事となると大変だ。

タイトルに歳時記とあるように、この本では居酒屋と俳句を強引に結びつける。居酒屋のレポートの後に放送と同様に俳句が一句添えられる。放送では暗闇に消える後ろ姿と相まってそれなりの雰囲気があるが、この本ではいまいち繋がりが悪い。酒場レポートに徹して居酒屋論を展開してくれた方が面白かったのにと思う。


図書館の本 | 07:50:20 | Trackback(0) | Comments(0)
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