投稿日:2006-11-28 Tue
ピアノロールというものをご存じだろうか。


20世紀初頭、録音技術が未熟でラッパ吹き込みの頃、ロール紙に打ち込まれた情報を元に機械仕掛けでピアノを鳴らすシステムだ。このロール紙に打ち込むのに、打鍵を記録するピアノをピアニストに弾いてもらう。
現代のパソコンでキーボードからmidiを打ち込むのと同じ原理だ。メリットはロールさえあれば常に最新の録音技術で再生可能なこと。いくらパハマンのショパンが素晴らしかったと言われても、SPからはタッチの軽やかさを知るのが関の山だ。とても楽しめるシロモノではない。

ここではショパンの練習曲Op10とOp25の全曲がピアノロールから集められている。一人のピアニストで総て揃うわけがないから、パデレフスキー、ガンツ、シュナーベル、若きホロヴィツの錚々たらメンバーからなる。Op25-2ではパハマンとシュナーベルが聴き比べられる。パハマンは国内盤でもコンドンコレクション全10枚がバラウリされているが、パハマンのショパンが大量に入っているCDは品切れのようだ。

モーツァルトの作品を集めたモノであるが、冒頭にパハマンのトルコマーチが、そして最後にはホロヴィッツの「フィガロの主題による幻想曲」を聴くことができる。モーツァルトの原曲をリストが編曲し、さらにブゾーニが手を加えている。こういう色ものはモノ時代のものが多く、ステレオ録音は少ない。ホロヴィツのバリバリの芸をデジタル録音で楽しめる逸品。
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